JCBは、OpenText™ WebでCMSを構築し、Webサイト制作を内製化

9か月で70%の内製化を達成し、外部委託コストを半減

日本発唯一の国際カードブランドを展開する株式会社ジェーシービー(以下、JCB)。ブランドやカード申込/管理を行う複数のWebサイトの制作と更新を外部の制作会社に委託してきた同社は、OpenText Web(旧:OpenText TeamSite)をベースとするCMS を構築しました。現在は約70% のサイト更新作業を内製化し、外注コストの半減を実現。JCB主導のサイト運用が可能となり、制作期間の短縮、社員の制作リテラシー向上などもあわせて実現しています。

外部制作コストの削減に向けてコンテンツ制作の内製化を検討

1961年に設立以来、日本発唯一の国際カードブランドを運営する企業としてJCBカードを利用できる加盟店ネットワークを展開するとともに、アジアを中心に国内外のパートナー企業とJCBカードの発行を拡大しています。また、総合決済サービス企業の実現を目指し、お客様やパートナー企業の皆様の期待にお応えするさまざまな事業を展開しています。2024年3月末現在、国内外の年間取扱高は47兆955億円、カード会員数は1億5,849万会員、加盟店数は約4,900万店に達しています。

JCBのコミュニケーション本部 メディアデザイン部WEB統制グループは、100以上ある同社Webサイトのうち、カードの入会やキャンペーン情報を発信するカードサイト、ブランドの情報発信サイト、企業情報やサービス情報を発信するグローバルサイト(日/英)、各国サイト(12カ国)の16サイトを管理/運用。事業部門/業務部門(コンテンツオーナー)から画像やテキストなどの素材入稿を受け、Webコンテンツを制作/更新して公開しています。以前は制作から公開まで外部の制作会社に委託
していたため、機動力の高い対応が難しかったと、コミュニケーション本部 メディアデザイン部WEB統制グループ主事の瀬田良子氏は語ります。「軽微な修正でもコミュニケーションに時間がかかるなど、タイムリーな対応ができなかったり、制作会社の繁忙期には日程をコントロールできなかったりという課題を抱えていました」

また、Webサイトごとにファイル公開用のサーバーが異なり、公開方法も統一されていないなどシステム管理も外部に依存していたため、制作コストや制作期間の増大を招いていました。
そこで、Webコンテンツを統合的に管理するCMSの構築と、Webコンテンツ制作の内製化を決断。「当社が関与する領域の拡大と運用レベルの向上により、制作時間の短縮、外部制作コストの削減、内製化による担当者のスキルアップの実現を目指しました」と、コミュニケーション本部メディアデザイン部WEB統制グループ次長の堤若菜氏は語ります。

外部システムとの連携機能や高度なコンテンツ管理機能を評価

WEB統制グループは、2018年より情報収集を開始。RFPを複数のベンダーに送付し、提案を受けた製品の中から外部システムとの連携機能や高度なコンテンツ管理機能を備えたOpenText Webを採用しました。選定の理由は“見たまま編集”が可能なテンプレートを利用したコンテンツ制作、外部制作コンテンツの公開管理、外部システムとのAPI連携にありました。

「決定のポイントになったのは、公開ファイルの履歴管理ができ、必要なファイルやサイトをいつでも自由に取り出せることでした。また、ITやサイト制作に詳しくない社員が多かったため、内製化を進めるうえでHTMLを知らなくてもWebコンテンツが制作できるデザインテンプレート型のインターフェース(Experience Studio)と、HTML管理型のインターフェース(CC Professional)の両方が用意されている点も評価しました」(瀬田氏)

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