ポストコロナ時代のデータプライバシー

データ管理およびプライバシーに関する実態調査

現代の職場では、リモートワークが一般化し、勤務形態やライフスタイルに最適な方法を採用することができるようになりました。しかし、その一方で、消費者としての私たちには新たな悩みをもたらしています。

いつの時代であっても信頼を築くことは難しく、一度失った信頼は取り戻すのが難しいものです。しかし、大規模なデータセキュリティ侵害が後を絶たない今、企業はどのようにしてコンプライアンスを維持し、顧客のデータを保護すればよいのでしょうか。データの爆発的な増加により、消費者は自分のデータがどこに行き、どのように管理されているか、より注意深くなっています。企業が顧客の信頼に応えるためには、あらゆるデータの積極的な保護に取り組むことが重要です。

グローバルな調査で見えた3つのポイント

今日のデータプライバシーに対する消費者の意識を理解するために、OpenTextはグローバルな調査を実施し、3つの重要なポイントを明らかにしました。

デジタルシフトがもたらしたプライバシーに関する懸念

2020年3月にパンデミックが始まって以来、世界の消費者のほぼ4分の3(76%)が、企業による個人データの利用方法について新たな懸念を抱いています。

リモートワークやハイブリッドワーク増加の影響

消費者の5人に4人(82%)は、組織が分散型ワークモデルで運営されているため、個人データが盗まれることをより心配しており、2人に1人(49%)は、企業がデータの保護にどう取り組んでいるかが分からないことが心配の根本にあると回答しています。

ブランドの信頼が業績を脅かす

世界的に見ると、消費者の3分の1(33%)は、以前から愛用していたブランドが個人情報の保護に失敗して情報を流出させた場合、そのブランドからの購入をやめると回答しています。さらに、4分の1(27%)の消費者は、企業が自分に関する情報へのアクセス、修正、削除といった自分のデータを制御・管理する権利であるSRR(Subject Rights Request)に応じなかった場合、そのブランドを完全に見放すと回答しています。最後に、消費者の3分の2(63%)は、個人データの保護に明確に取り組んでいるブランドを利用したり、そこから購入したりするために、もっとお金を払ってもよいと回答しています

日本の消費者の意識

一方、日本国内における調査の結果は、企業や第三者の個人情報の管理能力について、「完全に信頼している」と回答した日本人は約1割(13.5%)にとどまり、調査対象国(平均:25.8%)の中で最も低い結果となりました。また、ハイブリッドワークが根付いた中、日本人の約8割(76.8%)が、それを実施する企業のユーザーの個人情報管理を「心配している」と答えています(調査対象国の平均:82%)

日本人の約8割(76.8%)が、ハイブリッドワークを実施する企業の個人情報管理を「心配している」と回答

それに伴い、日本人の4割以上(40.4%)は、個人情報の保護を徹底している企業のサービスや商品に対して「より多くのお金を払っても良い」と回答しました。このことから、ユーザーは、企業によるガバナンスの強化を求めていると考えられます。

一方で、日本人の4割以上(40.5%)が、プライバシー設定や位置情報の無効化など、アプリ・メールアカウント・SNSにて自分のデータを安全に保護する方法を「知らない」と回答しており、調査対象国の中で最も多いことが分かりました(調査対象国の平均:22.5%)。

日本人の4割以上(40.5%)が、アプリ・メールアカウント・SNSにて自分のデータを安全に保護する方法を「知らない」と回答

データ爆発下での管理の複雑さ

そして忘れてはならないのは、これがすべて、データが作成・保存されるソースの数、データが共有されるチャネルの数、ソーシャルメディアプラットフォームの数、現代の仕事を促進するコラボレーションツールの増加といった、データ爆発の状況下で同時起こっていることです。2021年に79ゼタバイトのデータが新たに作成されましたが、2025年には2倍以上の181ゼタバイトに達すると予想されています。

実効性のある対策

これらの結果が示すのは、企業がこれらの新たな懸念に対処し、顧客の信頼を失わないようにするために、今すぐ行動しなければなりません。

これらの懸念に対処するためには、あらゆる個人情報がどのように管理されているかを理解するために、情報サイロを取り払うことです。
データがどこにあり、どこに保管され、どのようなカテゴリのデータが管理されているかを見える化することによって、組織はリスクを減らし、増大するデータを複雑な法規制の環境下においても管理することができます。
さらに、エンタープライズコンテンツ管理(ECM)用の最新クラウドプラットフォームを使用することで、組織は主要なシステムを統合して情報ガバナンスを合理化し、ポリシーを全社に適用した上で、ロールベースのアクセス権を実装して情報共有を強化し、不要な露出を減らすことができます。

データ量と情報源の絶え間ない増加に加え、今日の仕事の分散化により、消費者の間で個人データの管理・保護方法に対する懸念が高まっていることは明らかです。このような懸念に対処するために、情報管理ソフトウェアと効果的なサイバーセキュリティ戦略を採用することで、企業は不測の事態に対処するための重要な一歩を踏み出すことができます。データ主権に対する地政学的なニーズ、継続的なサプライチェーンの混乱、新しいESG(環境、社会、ガバナンス)規制など、上記のような基盤が整っていなければ、企業は常に不利な立場に立たされることになるでしょう。

統合的な情報管理アプローチを確立することで、組織は市場での差別化が図られ、顧客の信頼とロイヤリティを維持し、競争上の優位性を生み出すことができるようになるのです。

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調査方法
本調査は、個人情報保護に関する知識や個人情報の管理方法について、理解度や信頼性を明らかにすることを目的に、OpenTextが3Gemに委託し、2022年3月に日本、イギリス、アメリカ、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス、オーストラリア、カナダ、シンガポール、インド、ブラジルの12か国にて実施されました。日本では2000人を対象に調査を行いました。
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