INPEXはOpenTextを採用し、振替伝票や債権債務に関する伝票を電子化

伝票処理にかかる時間を年間で約4,700時間削減

エネルギー開発の国内最大手として、石油・天然ガスの探鉱・開発・生産を中核とした事業を展開する株式会社INPEX。同社はコロナ禍を契機に、債権債務に関する伝票の電子化を決断。SAP ERP とシームレスに連携するOpenText Archiving and Document Access for SAP Solutions を導入しました。伝票処理業務を年間で約4,700 時間削減し、ペーパーレス化による工数削減も実現しています。

コロナ禍と働き方改革を契機に紙の伝票を電子化

INPEXの前身は、国際石油開発帝石ホールディングスが帝国石油と国際石油開発を吸収合併し、2008年に誕生した国際石油開発帝石です。2021年4月から社名をINPEXとしています。現在はEnergy Transformation(EX)のパイオニアとして、石油・天然ガスから水素、再エネ電力まで多様でクリーンなエネルギーを安定供給し、ネットゼロカーボン社会の実現に貢献することを目指しています。

同社の財務・経理本部は業務の効率化を進めていますが、従来の伝票業務は紙による伝票作成/回覧/押印が必要で、コロナ禍においても出社を余儀なくされていました。そこで同社は2020年9月に伝票電子化のプロジェクトを立ち上げました。資材・情報システム本部 情報システムユニット ビジネスソリューショングループ マネージャーの深田研作氏は次のように語ります。
「コロナ後にも、出社・在宅勤務といった多様な勤務形態を選択し、効率的に伝票業務が遂行できる体制を目指しました。同時に、令和3 年度の税制改正により、スキャナ保存の要件緩和および電子取引保存義務の強化があったこともプロジェクトを後押ししました」

SAP ERPと連携して統合的に運用できるOpenText Archiving and Document Accessを採用

伝票の電子化ソリューションの導入を検討した同社は複数社に提案された製品を比較した中から、OpenText Archiving and Document Access for SAP Solutions(以下、OpenText Archiving and Document Access)を採用。最大の決め手は、SAP ERPとの親和性にありました。

「10数年にわたり会計/販売/購買・在庫/人事の業務領域でSAP ERP(ECC6.0)を利用してきたため、SAP インターフェース内で動作し、運用保守を統合できることが非常に魅力的でした。また、2025 年末を目標にSAP S/4HANAへの移行を考えているため、移行後も活用できるこのソリューションを導入しておき、今後のプロジェクトの負担を軽減する狙いもありました」
(深田氏)
経験豊富なオープンテキストの担当エンジニアから他社事例を交えた提案を受け、さらに電子帳簿保存法(電帳法)に関するエピソードを聞くことができたことも安心感につながったといいます。

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